ウサギは非常に清潔好きな性格を持つ動物です。我が家で飼育してきた9羽のウサギたちも、ほとんどがトイレの習慣をすぐに覚えました。その中でも、ホーランドロップ種のウサギは特に環境への適応力が高く、トイレ選びが彼女らの快適さに直結しました。
この経験から、ウサギに最適なトイレ環境を整えることが彼女らの健康維持に欠かせないと感じています。
1.ウサギのトイレと砂:快適な生活のための選択
ペットショップに行くと、ウサギのトイレやトイレの砂はいろいろな種類があり、どれにしようか迷いますよね。ここではトイレの大きさや砂の種類を解説します。
1-1.トイレの種類
ウサギ用トイレには、様々な形状のものがあります。ウサギの性格やケージの広さに合わせて、最適なものを選びましょう。
①正方形トイレの特徴
正方形のトイレは、幅と奥行きがほぼ同じで、コンパクトなスペースに設置しやすい形状です。特に、子ウサギや体の小さな品種(ネザーランドドワーフなど)に向いています。
【メリット】
- 設置がしやすい:ケージの角や隅にぴったり収まるサイズが多く、場所を取らない
- しつけの初期に便利:ウサギがトイレの場所を覚えやすいように、狭めのスペースが集中を促します
- 掃除が簡単:サイズが小さめなので、水洗いやトイレシーツの交換が手軽に済みます。
【注意点】
- 成長すると小さすぎる場合がある:体が大きくなると、おしりがトイレからはみ出して失敗することも
- 余裕がないと使いにくいことも:ホーランドロップなど耳や体が丸く広がるタイプには窮屈に感じられることもあります
②長方形トイレの特徴
長方形のトイレは、ウサギのトイレの中でもゆったり使えるタイプとして人気があります。幅と奥行きに差があり、奥行きが広めに作られているため、特に中型〜大型ウサギや成長したウサギに向いています。
【メリット】
- ゆとりのあるサイズ:体の大きなウサギでも無理なくトイレができます。
→ ホーランドロップやフレンチロップ、成長したネザーランドドワーフなどにも対応。 - 失敗が減る:おしりがはみ出しにくく、排泄の失敗(外に漏らす)が少なくなります。
- ストレス軽減:広めのスペースで自然な姿勢を取れるため、ウサギがリラックスして使いやすい。
- 多頭飼いにも対応:2羽で一緒に使う場合などにも便利。
【注意点】
- 場所を取る:ケージ内のスペースをやや多めに使うため、ケージが小さい場合は注意が必要。
- 価格がやや高め:サイズが大きい分、価格は小型のトイレより高めの商品が多い。
【我が家の失敗】
我が家では、今2代目のホーランドロップ「らむね」と暮らしています。お迎えした時にはすでに少し大きくなっていたので、初めから「ちび」が使っていた四角形のトイレを用意しました。
ところが最初のうちは「どうしてトイレを覚えてくれないんだろう…」と悩む日々が続きました。何度も掃除をするたびにため息。でもある日ふと気づいたんです。
トイレの位置や様子をよく観察してみたら、実は「まろん」のおしりがトイレからちょっとはみ出していたんです。ちゃんとトイレを使おうとしていたのに、サイズが合っていなかっただけだったんですね。その姿に「ごめんね」と声をかけてしまいました。
それからすぐに、もっと大きめの長方形のトイレに変更。今ではすっかり上手にトイレで排泄できるようになりました。
③三角形トイレの特徴
三角形のトイレは、ウサギ用トイレの中でもとてもポピュラーな形で、ケージの角にぴったり収まるデザインです。省スペース設計のため、ケージ内を広く使いたいときに便利です。
【メリット】
- 省スペース:ケージのコーナーにぴったりフィットし、ウサギの動きやすいスペースを確保できます。
- 掃除が簡単:取り外しやすく、トイレ砂やペットシーツの交換がラク。
- しつけしやすい:ウサギは本能的に角や隅で排泄する習性があるため、トイレを覚えやすい形状です。
- バリエーション豊富:サイズや素材の選択肢が多く、市販品が豊富にあります。
【注意点】
- サイズに注意:大きめのウサギや排泄量が多いウサギだと、スペースが狭く感じたり、はみ出したりすることがあります。
- 個体差あり:角のトイレを好まないウサギもいるので、うまく使ってくれない場合も。
【我が家での経験】
初代のホーランドロップ「ちび」の時も、最初は三角形のトイレから始めました。片手に乗るぐらい小さかったからです。また、ケージの角にすっきり収まるので、動き回るスペースが広く確保でき、とても使いやすかったです。
ただ、成長して体が大きくなってきたころから少し窮屈そうに感じる場面があり、途中で正方形のトイレに変更しました。ウサギの性格や体格によって好みが違うので、最初は三角形で試して、合わなければ他の形に切り替えるという方法もおすすめですよ。
タイプ | 主な特徴・形状 | 向いているウサギ | メリット | デメリット | こんな時におすすめ |
---|---|---|---|---|---|
正方形トイレ | 幅と奥行きがほぼ同じ。コンパクトな箱型。 | 小型種(ネザーランドドワーフなど)・子ウサギ | 場所を取らず設置が簡単。掃除が手軽。トイレの場所を覚えやすい。 | 成長したウサギには狭すぎることがある。おしりがはみ出しやすい。 | 初めてトイレを覚えさせる時、小型ウサギに |
長方形トイレ | 幅が広く、奥行きがある。余裕のあるサイズ感。 | 中型〜大型種(ホーランドロップなど) | ゆったりと使用できる。成長後も対応可能。排泄の失敗が減る。 | ケージ内のスペースをやや多く取る。 | 体格が大きめ、既に正方形では狭そうな時 |
三角形トイレ | ケージの角にフィットする三角形。省スペース。 | どのサイズでも使えるが特に省スペースにしたい時向き | ケージの角にぴったり収まり、空間を有効活用。掃除が簡単。 | ウサギによっては狭く感じて嫌がることも。排泄量が多いと溢れやすい。 | ケージ内スペースを広く取りたい時、複数匹飼育時 |
④トイレのポイントまとめ
-
正方形 → 小さいうちはOK、成長後はサイズ確認を
-
長方形 → 余裕があり失敗が減りやすい。万能タイプ
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三角形 → ケージの省スペース化に◎。ただし好みに個体差あり
私のように最初の選び方で失敗しないように、ぜひウサギさんの体格や様子をよく観察して、その子に合ったトイレを選んであげてくださいね。ちょっとした工夫でぐんと快適な生活になりますよ。
1-2.砂の種類
ウサギ用トイレ砂には、様々な素材のものがあります。それぞれの特徴を理解し、ウサギに合ったものを選びましょう。
①木製ペレット

②紙製ペレット

トイレの砂は家庭ごみとして捨てます。しかし紙製ペレットの中には、人間のトイレに流せるものがあり、掃除が便利です。ただし牧草を流すことや、一度に多く流すと詰まることがあるので注意しましょう。
2.トイレと砂の選び方
ウサギの大きさや好みに合わせる:トイレはウサギより小さすぎないように、安定して排泄ができるもの。またウサギが嫌がらないものがいいでしょう。
安全性:砂はもしウサギが口にしても安全な天然素材を選びましょう。特に、子ウサギは砂を口に入れてしまうことがあるため、注意が必要です。
吸水性・消臭性:排泄物の臭いをしっかり吸収・消臭してくれるものを選びましょう。消臭効果の高い砂を選ぶことで、部屋の臭いを軽減できます。
掃除のしやすさ:毎日のお手入れがしやすいものを選びましょう。トイレの形で掃除が面倒になると、トイレが不衛生になり、ウサギの健康を害する可能性があります。
粉塵の少なさ:粉塵が少ないものを選び、ウサギの呼吸器を守りましょう。粉塵は、ウサギの目や鼻にも刺激を与えるので、アレルギーを起こさないような砂を選びましょう。
3.ウサギのトイレの場所と健康を守る掃除
設置場所:ケージの隅など、ウサギが落ち着いて排泄できる場所に設置しましょう。ウサギは、隅っこで排泄する習性があるため、コーナーに取り付けられるトイレがいいでしょう。ょう。
掃除:毎日の掃除は欠かせません。我が家では毎朝トイレ砂を交換し、その際に尿や便の状態も確認しています。一度、尿石が溜まったまま放置してしまったことで、トイレ底が白く固まってしまい、大掃除に苦労した経験があります。
それ以来、週1回はクエン酸水溶液でしっかりと洗浄し、清潔な状態を保つよう心掛けています。この習慣のおかげで悪臭も防げるようになりました。
4.しつけ
ウサギのほとんどの子はトイレを覚えます。しかしトイレの場所を覚えるまでは、トイレ以外の場所でおしっこをしてしまうことがあります。また、ウサギによっては完璧に覚える子もいれば、覚えない子もいます。

決して叱らないようにしてください。そもそもウサギは「してはいけない」を理解することができないので意味がありません。ウサギをただ怖がらせるだけになってしまいます。
ウサギがおしっこをした場所の臭いをトイレに移すことで、トイレの場所を覚えやすくなります。根気強く教えましょう。おおらかな気持ちで見守ってください。
5.ウサギを注意して見守りましょう
6.まとめ
ウサギはきれい好きな動物で、トイレの習慣も比較的覚えやすいのが特徴です。ウサギが快適な生活ができるよてあげ、一緒に楽うにししい時間を過ごしましよう。
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