わたし流ハムスター引っ越し体験記と安全なお留守番実践ガイド

飼育の基本とお役立ち情報

私は小さな家族であるゴールデンハムスター「なな」と暮らしていました。実はこれまで2度の引っ越し、3度の旅行を経験してきました。そのたびに「どうやったらななにとってストレスの少ない方法が選べるだろう?」と悩み、試行錯誤の連続でした。

本記事では、引っ越しの前夜にした細かい準備や、真夏・冬に旅行で数日留守にした時に工夫したことまで、実際に体験したハムスターの移動・お留守番の方法と”やってよかった事””失敗して後悔した点”を、エピソードとともに詳しくご紹介します。

1. 引っ越しの準備

初めてななを新居に連れて行く時、前日の晩に段ボールで仮の巣箱を作ったのですが、本人(なな)は初めての匂いに完全警戒モード…。数時間段ボール越しに一緒に過ごすことで、いつもの私の手からエサをもらえる環境をキープできました。

移動用キャリーケースには、環境が変わっても安心できるよう、使い慣れた床材を少量入れました。また普段使っているおやつを数種類持参。キャリーケースの中にいれました。

移動中も車中が暑すぎて一度駐車場でエアコンの効き具合をチェックし直すなど、予定外のトラブルも。本当は30分の移動予定が1時間以上かかり、ななの呼吸が荒くなってしまったので、水分補給を予備で用意しておき大正解でした。

引っ越しの荷物運びで家中が騒がしくなるため、ななには最後に移動するようにしました。引っ越し先には先にエアコンを入れて室温を調整し、到着後すぐにケージを設置できるよう段取りを組んでおくことが大切です。

2. 移動用キャリーケースの失敗

市販のキャリーケースは軽量タイプが多いですが、初めての移動の時、私は以前スーパーで購入した密閉容器を加工して使ったことがあります。しかし、市販キャリーより通気が悪く、夏に内側が結露してしまい結局ケージが湿り気だらけに…。

”絶対専用品を使うべき”と痛感した瞬間でした。移動の際は小さめのキャリーケースを使うのがいいですね。そのキャリーケースは振動に強くて、しっかり通気性がある物、また、ストレス軽減のために、中が見えにくい構造で、脱走防止のロック付き。

底にいつもの紙製の床材を敷いて、お気に入りの巣材を少しだけ入れました。2回目に使ったのは夏場だったため、凍らせたペットボトルをタオルで包んで近くに置き、温度管理も行いました。

3. 新居での環境作りの工夫

引っ越し当日、荷解きでバタバタしていた中でも、私が最優先で行ったのが「ななのスペースづくり」でした。

事前に間取りを確認し、一番静かで直射日光が当たらない角部屋の一角を「なな専用エリア」として確保。テレビやスピーカーの近く、そしてエアコンの風が直接当たる場所は、すべて候補から外しました。

ななは旅行や引っ越しの新環境に順応するのに、必ず「2日間」ほどかかります。普段よく回すホイールに一切乗らなくなったり、エサの減りが極端に少なくなったり…。そんなときこそ、普段使っている巣材・トンネル・匂いのついた木のおもちゃを一緒に持っていくことで”見慣れたもの”の安心感を実感しました。

また夏休み時期のエアコンは設定温度だけでなく、家のサーキュレーターで空気を回すことでムラがすくなくなり、帰宅時の温度差を感じなくなっていました。

2~3日目の夜になると、回し車の音が聞こえてきて、「ようやく落ち着いたのかな」とホッとしたのを覚えています。やっぱり、ハムスターにとって環境の変化はかなりのストレスになるんだなと実感しました。

4. 旅行中はお留守番?それともペットホテル?

数日間の旅行や帰省の際、悩むのが「連れて行くべきか?」「預けるべきか?」という問題。基本的に、1泊〜2泊程度であればお留守番可能とされていますが、状況に応じて選びましょう。

ハムスターが高齢・持病なしで、室温管理ができる環境であること(エアコンなど)、そして時々見に来てくれる信頼できる人がいる場合には、留守番をさせても大丈夫でしょう。

しかし私には、旅行で家を空けたとき、お水のサブボトルが完全に詰まっていて、帰宅後ななが水場でじっとしている…という”ヒヤリ体験”が。本当に心配なら、短時間でも顔を見に来てくれる家族や、信頼できる友達に合いカギを渡すのが安心です(留守中にLINEで状況を確認したことも)。

長期(3泊以上)の場合や、温度管理や給水のトラブルが心配な場合、一人暮らしで見に来てもらえる人がいない場合は、知人やペットホテルなどに預ける方がいいでしょう。

5. わが家のお留守番体験談

旅行中のお留守番には、いくつか重要な注意点があります。

5-1. 室温管理は最優先!

私が旅行に出るとき、一番に気を使ったのが室温の管理でした。「なな」は、特に暑さに弱く、夏場は少しでも室温が高くなると、巣箱から出てきてぐったりした様子になることもあります。

そこで、夏の旅行中はエアコンを28℃設定でつけっぱなしにし、電気代よりも「ななの安全」を優先することに決めました。冬はペットヒーターを使い、ケージの周りを毛布と段ボールでくるんで、寒さにそなえました。

こうした準備のおかげで、帰宅したときも「なな」はいつもと変わらず元気で、ホッとしました。

5-2. 給水器のトラブルに備える

実は以前、一度だけ給水ボトルが詰まって水が出なくなっていたことがあり、「もし旅行中だったら…」と青ざめた経験があります。それ以来、旅行前のチェックは念入りに行うようになりました。

旅行当日は、普段使っている給水ボトルに加え、もう一つ別メーカーのものをケージの反対側に設置。さらに、万が一両方ともトラブルになったときのために、小皿に少量の水と吸水性の高い綿を入れておくという対策も取りました。

もちろん水がこぼれてしまっても安心なように、ケージの床材の下にはペット用の防水シートも敷いておきました。帰宅後、どちらのボトルもちゃんと使われていたようで、水量が減っているのを見て安心しました。

5-3. エサは傷みにくいものを

旅行中に心配なのが、食べ物の管理です。うちの「なな」は、普段から生野菜もよく食べるのですが、夏場に数日間家を空けるときは腐敗の心配があるため、あげるのをやめました。

その代わりに、旅行前日に大好きな乾燥野菜(にんじんや小松菜)をいつもより多めにセットし、ペレットも2日分を餌入れに少しずつ分けて置きました。また、ハムスター自身がエサを巣に運ぶ習性があるので、巣材の中に隠してしまっても傷みにくい食材を選ぶようにしました。

帰宅後には、餌入れがきれいになっていて、「なな」がちゃんとごはんを食べていたことが確認できました。食欲が落ちていなかったことも、無事のお留守番の証だと感じました。

6. まとめ

ハムスターとの暮らしでは、引っ越しや旅行といった一時的な環境の変化が避けられない場面もあります。でも、事前にしっかり準備しておけば、意外と乗り越えることができます。

私自身、「なな」と一緒に引っ越したときや旅行中のお留守番を通じて、改めて飼い主の工夫次第で安心して生活を続けられると実感しました。

どんな事前準備でも100点満点は難しいと気づいた5年目の夏。でもななと過ごす日々で、毎回小さな失敗から多くの気づきを得てきました。

他の誰かのハムスターにも安心を届けるヒントになれば幸いです。実体験と素直な観察を重ねることで、あなたのハムスターとの暮らしにも新しい発見が増えるはずです。困った時は自分だけで悩まず、飼い主同士でノウハウを共有できる場づくりも今後目指しています。

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