ハムスターがエサを食べない…初心者が知っておきたい対処法

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ハムスターとの暮らしが始まると、日々の小さな仕草ひとつひとつがとても愛おしく感じられますよね。ですが、「昨日まであんなに食べていたのに、今日はごはんを全然食べてくれない…」そんな変化に気づいたとき、飼い主としてはとても不安になるものです。

今回は、私自身の体験談を交えながら、ハムスターがごはんを食べなくなったときに考えられる原因とその対処法について、初心者の方にもわかりやすくご紹介します。

1. まず確認!「本当に食べていない?」をチェック

「ごはんを食べない」と焦る前に、まずはごはんが減っているかどうかを落ち着いて確認しましょう。

隠しているだけだった

我が家で飼っていたジャンガリアンの「ハムハム」は、えさ皿からは一見何も食べていないように見えたのですが、実は巣箱の奥にペレットをたくさん隠していたことがありました。

ある日、ハムハムの様子が少し気になったので、巣箱の中をそっと確認してみることにしました。普段はあまり手を加えない場所なのですが、寝床の奥に何か異変がないか慎重に覗いてみたんです。

すると、予想以上にしっかりと巣材が詰め込まれていて、寝床の隅に少しだけ食べ物が隠してありました。

そのとき、ふと思いついて、頬袋に何か詰め込んでいないかも観察してみました。ハムスターって、小さな体なのに驚くほどの量を頬袋に詰め込めるんですよね。うちの子も、時々口の横がぷっくりと膨れていることがあって、それを見ると「今、何か隠してるな」とすぐにわかります。

このときも、少し膨らんだ様子だったので、きっとお気に入りのおやつでも運んでいたのだと思います。ちなみに、エサの種類によっては、食べたつもりでも実は食べかすだけが残っている場合があります。

初心者の頃はそれを知らずに「全然食べてない!」と大慌てして、獣医さんに相談してしまったこともありました(苦笑)。

ハムスターは習性として、エサを頬袋に詰めて安全な場所に運び、ストックしておくんです。ペレットの器をよく見たら中身はほとんど殻やカスだった、ということがありました。それ以来、見た目だけで判断せず、食べた形跡も含めてちゃんと観察するようにしています。

2. 食べない原因① 環境の変化によるストレス

ハムスターはとても繊細な動物です。引っ越しやケージの移動、新しい人間との暮らしなど、少しの変化でもストレスを感じ、食欲が落ちることがあります。

新しい環境で緊張している
 お迎え直後の「しずく」は、環境の変化にとても敏感でした。最初の3日ほどはほとんど食べず、巣箱からもあまり出てきませんでした。けれど、4日目には少しずつペレットを口に運ぶ姿が見られるように。

環境に慣れるには最低でも3日は様子を見ることが必要です。

ケージ内を頻繁にいじってしまう
 お迎えしたばかりの頃は、ついケージの中を掃除したり、配置を変えたりしたくなります。でも、それがストレスになることも。「しずく」も、寝ている間に床材を換えた日には、しばらく警戒して出てこなくなりました。

掃除やレイアウト変更は最小限にして、なるべく静かに見守ることが大切です。

話しかける声が大きすぎる・頻繁すぎる
 ハムスターは聴覚がとても優れているため、大きな声や高い声に驚くことがあります。私は当初、喜びのあまり「しずく~!!」と何度も呼びかけてしまっていましたが、あるときふと気づくと、呼びかけた直後にピタッと動きを止めていました。

それ以来、話しかけるときは静かに、優しい声でを心がけるようにしたら、少しずつ安心してくれるようになったのです。

このように、「食べない」というサインの裏には、ハムスターなりの「不安」や「戸惑い」が隠れていることが多いです。焦らず、静かに、そっと見守ってあげることが一番のケアかもしれません。

3. 原因② 気温・湿度の変化

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友達のキャンベルハムスターの「まめちゃん」は、ある夏の日から急に食欲が落ちてしまいました。気温は30度を超えていて、部屋も少し蒸し暑く感じていたそうです。

急いで温湿度計を設置し、エアコンと除湿機で室温26〜27℃、湿度50%前後になるよう調整したところ、翌日にはまた元気にペレットをかじってくれ、ほっとしたと言っていました。

「まめちゃん」もうちの「しずく」も暑さ寒さに弱いので、温湿度計を常備し、常に数値で管理しています。夏はエアコンや保冷剤を使い熱中症対策をし、冬はヒーターや保温シートで冷え対策をしています。

4. 原因③ エサの好みにうるさい子も!

ゴールデンハムスターの「なな」は、ペレットを与えるとまったく口をつけず、逆に野菜やフルーツには飛びつく子でした。最初は「偏食すぎる!」と思っていましたが、ペレットの種類を無添加タイプに変えたところ、ようやく食べてくれるようになりました。

「なな」はおやつ感覚で乾燥野菜やチモシーキューブも好んで食べてくれます。無理に同じエサを続けるのではなく、品質や香りが違うペレットを数種試してみるのも効果的です。

5. 原因④ 体調不良の可能性

上記を試してもまったく食べない、元気もない…という場合は、体調不良の可能性が高いです。

ジャンガリアンの「ハムハム」が食べなくなったとき、実は奥歯が伸びすぎていて、噛むこと自体が痛そうだったのです。

動物病院で歯のカットをしてもらったところ、その夜からまたモリモリ食べ始めました。特に「水も飲まない」「フンが出ていない」「目がしょぼしょぼしている」などの症状があれば、すぐに動物病院へ。

見た目だけではわからない体調の変化もあるので、普段から健康チェック(歯の伸び過ぎ、ケガ、下痢、便秘)の習慣をつけることがとても大切です。そして明らかに異変があるときは、すぐに動物病院に。

6. まとめ:“食べない”の背景には必ず理由がある

ハムスターがごはんを食べないとき、そこには必ず「理由」や「サイン」があります。大切なのは、慌てず・焦らず・観察すること。そして、必要に応じて環境を見直したり、獣医さんに相談したりする柔軟さです。

私自身、何度も心配し、試行錯誤を繰り返してきました。でもそのたびに、ハムスターたちから「自分のペースで向き合ってね」と教わった気がします。

初心者のうちは不安になることも多いですが、「少しでも食べてくれた」「元気に回し車で走ってくれた」…そんな日々の小さな変化が、大きな安心につながっていきます。

これからも、あなたとあなたのハムスターが笑顔で過ごせますように。もし不安なことがあれば、一人で悩まず、信頼できる獣医さんや飼育仲間に相談してみてくださいね。

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