近年、地震や台風、豪雨などの自然災害が頻発しています。そんなとき、私たちと同じように、大切な家族の一員であるウサギの命をどう守るか、考えたことはありますか?
ウサギはとても繊細で、環境の変化にとても弱い動物です。災害時の突然の避難は、想像以上のストレスや体調不良の原因にもなりかねません。私は、愛兎3羽との暮らしの中で、災害への備えの必要性を痛感し、少しずつ避難グッズをそろえてきました。
この記事では、実際に我が家で準備しているウサギ用の防災グッズと、避難に向けた工夫や体験談を交えながら詳しくご紹介します。
1.キャリーケースは命綱
私が使っているキャリーケースは、通気口が多くて頑丈なプラスチック製です。以前地震による停電で避難を余儀なくされたとき、3羽のウサギたちはいつもと違う雰囲気にかなり緊張していました。
ですが、普段からキャリーを部屋の片隅に置き、好きな時に入れるようにしていたおかげで、いざという時もキャリーに自分から入ってくれたのです。
この経験から、「キャリー=避難の時だけ使う怖いもの」にならないよう、日常的に慣れさせておくことの大切さを痛感しました。特に、避難時は私も焦ってしまいがちなので、ウサギが自分からキャリーに入ってくれると本当に助かります。
2.食事の備えは“安心”の鍵
私のウサギ「きなこ」は、普段食べているペレット以外はほとんど口にしません。以前、災害用にと別メーカーのペレットを試したところ、まったく食べず、お腹を壊してしまったことがありました。
それ以来、必ず「いつものペレット」と「チモシー」を3日分ずつジップ袋に小分けしてリュックに入れるようにしています。また、半年ごとに賞味期限をチェックし、古くなりそうなものを普通のごはんとして使ってローテーションしています。
これも、過去に期限切れペレットを非常用袋で見つけて慌てた失敗から学んだ工夫です。
3.飲み水と給水グッズの備え
停電で水道が使えなくなった時、ペットボトをルの水をストックしていたことで本当に助かりました。ただ、以前の避難訓練で給水ボトルの先が壊れて水が出なくなったことがあり、慌てて陶器の水皿を使った経験も。
これ以来、給水ボトルの予備と、倒れにくい水皿を必ずセットで用意しています。水は500mlを3本、ウサギ3羽で3日分を目安にストックしています。
4.トイレシーツや新聞紙で清潔を保つ
避難所では普通のトイレが使えないことが多いので、使い捨てのトイレシーツを10枚ほどリュックにいれています。実際に停電時、ケージ内で排泄してしまった時は、新聞紙を床に敷いてすぐに交換できたので助かりました。
新聞紙は汚れた部分の処理や、ケージの床材としても使えて便利です。
5.簡易サークルで落ち着ける空間づくり
ウサギは“自分の縄張り”をとても大切にします。避難所のような騒がしい場所では、狭くても「安心できるスペース」が必要です。私は軽量で折りたためる布製の簡易サークルを用意しています。
試しに家の中で広げて3羽を入れてみたところ、最初はウサギたちも警戒していましたが、しばらくすると毛づくろいを始めて落ち着いた様子に。普段からサークルを使って慣れさせておくことで、いざという時もウサギのストレスを減らせると実感しました。
6.タオルやブランケットは万能選手で
体温調節や目隠し、床敷き、さらには抱っこする時のクッションにもなるタオルは万能です。我が家では、ウサギたちが普段から使っているタオルを防災袋に入れています。冬はキャリーの上からかけて保温、夏は日差し除けに活用。
以前、見知らぬ避難所で不安そうにしていたウサギに、いつものタオルをかけてあげると、すぐに落ち着いてくれたことがありました。においのついたタオルは、ウサギにとって「安心できる自分の場所」になるようです。
7.健康記録と病院情報をまとめておく
過去に避難先でウサギを一時的に他人に預けることになった際、健康記録や病院情報をまとめていたおかげで、最低限のケアをお願いできました。
いざという時に備え、3羽の健康記録(年齢、体重、既往症、服用薬など)をメモにまとめ、診察券のコピーとともにポーチに入れています。病院の連絡先もスマホと紙で控えておくと安心です。
8.薬とサプリは体調管理の要
持病持ちの「きなこ」のため、薬とサプリは必ず一週間分を個包装し、冷蔵保存が必要なものは保冷剤と一緒に保冷バッグにいれています。以前、薬をきらしてしまい、焦った経験から、かかりつけの獣医師と相談して、代替可能な薬の情報も聞いておくと、安心材料が増えます。
9.ビニール袋と消臭グッズ
停電時、排泄物の処理で困ったことがあり、それ以来ビニール袋(大小20枚)と消臭袋をセットで常備しています。特に消臭袋は、避難所で周囲に迷惑をかけずに済むので重宝します。ゴミの仮置きや、汚れたタオルの収納にも役立ちました。
10.おやつとおもちゃで心のケア
避難訓練中、不安そうにしていたウサギたちに、普段から大好きな乾燥パパイヤや木製のおもちゃを渡すと、急に表情が和らぎました。お気に入りのおやつやおもちゃは、ウサギの心の安定剤として本当に効果的だと実感しています。避難袋には必ず2~3種類をいれています。
避難訓練で見える“備えの穴”
「準備しておけば安心」と思いがちですが、実際にウサギを連れて避難する練習をして初めて気づくことも多いです。我が家では、年に1~2回、防災週間に合わせてウサギたちと避難訓練を実施。キャリーの確認から逃げ道の確保、持ち物チェックまで行っています。
初めての訓練では、キャリーが重く感じて焦ったり、水を忘れて慌てたりと反省点だらけでした。だからこそ、定期的な見直しが大切です。
まとめ:ウサギの命を守れるのは“飼い主の備え”

災害は、ある日突然やってきます。でも、事前の備えと少しの工夫で、大切なウサギの命と心を守ることができます。
今回ご紹介した「ウサギのための避難グッズ10選+α」は、私とウサギたちの実体験から生まれたものです。ぜひ、あなたのウサギさんの性格や体調に合わせて、オリジナルの防災セットを作ってみてください。
「備えあれば憂いなし」。安心の準備が、ウサギとの日々をもっと豊かにしてくれます。
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