つぶらな瞳で見つめてくれるウサギたち。その愛らしい姿に癒され、「もっとたくさんのウサギと暮らしたい」と思う方もいるでしょう。 私自身もそうでした。初めて2羽のウサギを迎え入れた日から、彼女らが寄り添い合いながら遊ぶ様子に心が温まりました。しかし、多頭飼いには単頭飼育とは異なる課題や準備が必要です。
この記事では、私が経験した具体的なエピソードや失敗談を交えながら、多頭飼いを成功させるためのポイントや注意点についてお伝えします。これから多頭飼いを始めたい方にも役立つ内容です。
多頭飼いの魅力
私が初めて2羽のウサギを迎えたとき、一緒に遊びながらグルーミングする姿に驚きました。1羽だけでは見られない行動や表情があり、多頭飼いならではの魅力だと感じました。例えば、新しいおもちゃを与えると、一緒に遊びながらお互いの反応を楽しむ様子を見ることができました。
また、多忙な日々で家を空けることがあっても、お互いが寄り添っている姿をみると安心感があります。もう1羽を迎え、冬場は毛布の上で3羽が丸くなって眠る姿に癒されました。このような瞬間は、多頭飼いならではのよろこびです。
後悔しないための準備:知っておくべき5つの重要ポイント
魅力的な側面がある一方で、うさぎの多頭飼いにはいくつかの重要な注意点があります。安易に始めると、うさぎ同士の不仲や、飼育環境の悪化を招く可能性があります。
1. 相性の見極めと段階的な導入
我が家では、新しいウサギを迎える際にケージ越しでお互いの匂いや気配を確認する時間を設けています。一度失敗した経験があります。先住ウサギ同士は仲良しだったものの、新入りウサギには縄張り意識から攻撃的になりました。
その時は安全な場所で短時間ずつ顔合わせを繰り返し、約2週間かけて慣れさせました。このプロセスは焦らず進めることが重要です。相性の良い組み合わせとしては、一般的に避妊・去勢済みのオスとメス、または避妊・去勢済みのメス同士が良いとされています。
2. 十分な飼育スペースと用品の準備
複数のウサギが快適に暮らすためには、単頭飼育の時よりも広い飼育スペースが必要です。狭いケージに複数のうさぎを閉じ込めると、ストレスが溜まり、喧嘩の原因になります。
それぞれのうさぎに一つずつのケージが推奨されます。床面積はウサギの体長の4倍以上、ウサギが立ち上がれる高さも(約50cm以上推奨)必要です。ゆったりとくつろげるスペースを確保しましょう。
部屋んぽの時は隠れられる場所を作っておくとウサギが安心します。フードボウルや給水ボトル、トイレなども、ウサギの数に合わせて用意する必要があります。共有することで縄張り争いが起こる可能性があるため、それぞれのウサギが自分のものを使えるように配慮しましょう。
3. 個体ごとの健康管理と観察
多頭飼いでは、それぞれのうさぎの健康状態を注意深く観察することが重要です。1羽が体調を崩すと、他のうさぎに感染するリスクもあります。日々の食欲、排泄物の状態、行動の変化、呼吸、被毛の状態などをしっかりと把握し、少しでも異変を感じたらすぐに獣医師に相談しましょう。
また、定期的な健康診断も受けておきましょう。感染症予防のワクチンは獣医師と相談の上、必要に応じてワクチン接種を検討しましょう。
4. 経済的な負担の増加
うさぎの数が増えるということは、食費、医療費(避妊・去勢手術、緊急時の費用など)、用品代など、経済的な負担も増えるということです。多頭飼いを始める前に、これらの費用を十分に考慮しておく必要があります。
例えばレントゲン検査は5000円~10000円、血液検査は3000円~8000円(内容により変動します)かかることがあります。我が家は持病のあるウサギの薬代として月に7000円かかっています。
5. 飼い主の時間と労力
複数のうさぎの世話には、単頭飼育よりも多くの時間と労力がかかります。今、我が家には3羽いるのですが、それぞれのケージの掃除に二人がかりで30~40分、部屋んぽのリビングの掃除は一人で30分。
また換毛期は毛がふわふわと部屋に浮いているので、衣服についた毛を取ったりする時間がかかります。またそれぞれのうさぎにグルーミングしたり、一緒に遊んだり、コミュニケーションを取る時間も大切です。
我が家の多頭飼い体験談: 出会いと、かけがえのない日々
15年前、私は初めから、ペットショップで同じケージに入っていた2羽のミニウサギの女の子をお迎えしました。2羽は小さいころから一緒だったからか、とても仲良く、我が家でも初めは同じケージに入れていました。
お互いにくっつきあい、ぺろぺろとなめあい、とても仲が良かったです。しかし大きくなるにつれ、同じケージでは狭くなったので、それぞれの家を分けました。部屋んぽする時はいつも一緒にいてほほえましかったのを覚えています。
3年後、一目ぼれしたライオンロップの女の子をお迎えしました。はじめは、先住のウサギの2羽に嫌がられたり、追いかけられたりしていましたが、いつの間にか2羽のおねえさんウサギの間に入り込むようになりました。こうして3羽の多頭飼いが7年続きました。
3羽目のウサギは、7年一緒にいたお姉さんウサギたちがいなくなると、お姉さんウサギがいた場所に行ったりして寂しそうにしていました。それでミニウサギとホーランドロップを数か月差でお迎えしました。この時ライオンロップはすぐに2羽を受け入れ、私たちは苦労せず3羽の多頭飼いがはじまりました。
その後も数羽お迎えしましたが、毎回初めは先住ウサギが新しいウサギを追いかけたり噛んだりするのですが、ウサギの顔と顔を近くに持っていき、両方の頭をなでることを繰り返すと10日ほどでケンカをしなくなりました。
たまには追いかけあいをすることもありますが、一緒のおもちゃで遊んだりすこともあります。また、嫌いな爪切りをされている子のそばで、心配そうに見ていることもあります。
今は毎日3羽の体調管理をし、気がすすまないようだったら部屋んぽをさせないようにしています。3羽それぞれ体格、体調、性格、人との距離が違うので、その子その子に合った食事やおやつの量、接し方を変えています。
でも、3羽が寄り添い、共に生きる姿を見ていると、多頭飼いをして良かったと心から思います。
まとめ
多頭飼育には手間や費用がかかります。しかし、それ以上に得られる喜びがあります。我が家では毎朝3羽がお互い寄り添っている姿を見るだけで幸せな気持ちになります。それぞれ異なる性格や行動を見る楽しさもあり、多頭飼育は私たち家族の日々を豊かにしてくれました。
ぜひこの記事で紹介したポイントを参考にして、大切なウサギたちとの幸せな生活を築いてください。
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